次はSF小説を読もう。あなたの人生を変えうるSF小説の魅力とはなにか?【第0回 SF小説紹介】


とにかくSF小説は種類が多い。スペースオペラと呼ばれる宇宙ヒーローの活劇を描いたもの(最近でいうとヴァレリアンなんかがそうだね)や、心理などを題材にした内的世界を描くニュー・ウェーブと呼ばれるもの、物理や数学の話がガンガン登場してくるハード系SFと呼ばれるものまでとにかく多岐にわたる。

僕は物理が専門なだけあってなかでもハード系SFを好んで読むけれど、そもそも僕の周りにはSF小説を読む人は少ないように感じる。人生で一冊も読んだことがないって人も沢山いるはずだ。

しかしSF小説を読まない人に、本を読むだけでタイムスリップしたり、異星人に出会ったりすることが出来るんだよ?凄いじゃん、読もうよ!と言ったところでは心に響かない。これは実際に周りの人に試したものの、上手くはいかなかった。つまるところそんな現実味のない話には興味がないからだ。

読む前からそう、思ってしまう人が多い。エイリアンだとか荒廃したディストピア的未来の話だとかはあまりにも現実とかけ離れている、私には関係の無い話だね…と。

だが僕だってそれは同じだ。別に近所にエイリアンが住んでいるわけじゃないし、SF小説が描く世界は僕が普段生活している世界とはまるで違うものだ。

それでもなお僕がSF小説を好きこのんで読む理由は驚くほど現実味があるからだ。

いや何光の速さで矛盾してんねんって思われるかもしれないが実はしてない。僕が言いたいのはSF小説が持つ現実味というのは、たとえ現実味が全くない設定・話であったとしてもそこに現実味を与えるようなもので、それだけ綿密に熟考されたものだと言うことだ。

これだけでは到底語り尽くせはしないけれど、SF小説の面白さのひとつはここにあると思う。

最初に紹介することになるテッド・チャンの「あなたの人生の物語」の短編「理解」なんて設定だけ聞いたら「いやそないなことあるはずないやん」ってなること間違いない。なぜなら主人公がよくわかんないホルモンを注射したら脳が覚醒して無双する話だし、そんな3秒で考えたみたいな話が面白い訳ないだろう。

でもなんと、これが面白い。設定だけ聞いたら僕も「いやいやいや」となったけれど一度読み始めたら最後、読むのが止まらない。初めて「理解」を読み終わったとき僕は感動して腰掛けていたソファーから立つことが出来なかった。

 

つまるところSF小説の面白さは、作者の圧倒的な想像力に先導された奇抜な発想に支えられてるものだ。そして一見型破りで咀嚼しにくい物語をぶつけられたとしても心配はいらない。作者の丁寧な描写があなたの理解を助けてくれる。

 

小説をよく読む人、あるいはそうでない人も次に読む本の選択肢にSF小説を加えてみるのはいかがだろうか。それに普段SF映画は観るけれど小説は読まないという人にもオススメだ。

‥とはいってもどんなSF小説が面白くてどこから読み始めればいいか分からないという人も多いはずなのでこれから僕が読んだSF小説のレビューをやっていくので参考にしてくれたら幸いだ。

 

第1回は「メッセージ」原作の「あなたの人生の物語」を紹介したい。

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