【『ザ・プレデター』】プレデターの生態を科学的に解明する。「赤外線が見える眼」から住んでいた星のことが分かってしまう?

やはりプレデターというと僕はもっぱら筋骨隆々のシュワちゃんがセットで思い浮かぶが、時間が過ぎるのは早いもので、今作『ザ・プレデター』はもうはや4作目である。個人的にはマーク・ウォルバーグがシュワちゃんの後釜となって、プレデターと死闘を繰り広げて欲しかったものだが、まあ勿論そう上手くは行くはずもないので今回は大人しくプレデターの生態について詳しくみていきたい。(ちなみに今絶好調のロック様も良いかと思ったが、この場合プレデターが直ちに負けそうで可哀想である。プロテイン投げてきそうだし)

さて、先に断っておきたいが実は『ザ・プレデター』はまだ観ていない。正直この先も劇場で観れるかやや不安なところだが、プレデターの生態はシリーズである程度は一貫しているとひとまず楽観的な仮定をして考察を進めていきたい。この文章を書きながら考察をしているので、この段階では最終的に一体どこに行き着くのか皆目見当もつかないのだが、プロテインでも飲みながらプレデターについて分かってることを整理しながら進めていこう。

そもそもプレデターとは何か

さて、何はともあれまずは定義である。定義をひっぱってくると、

宇宙の様々な惑星を渡り歩き、その惑星に生息する特に攻撃力(兵器力)に富み危険性の高い動物を狩猟することを主要かつ重要な民族的文化としている人型知的生命体である。異星人。(Wikipedia)

とのことである。正直この文章だけを読んだら真っ先に思い浮かぶのはサイヤ人なのだが、まあ似たような戦闘民族なのだろう。(だからこそ日本の映画宣伝会社はプレデターを侍と評して宣伝しているわけなのだろうが‥。)

他の惑星に生息する生命体を狩猟するプレデターが地球にやって来たということは、裏を返せばそれは人間以外の生命体が宇宙には存在する、という含意を含むSF設定を示唆するものでもある。さらに惑星間を移動するだけの科学力を持ち合わせていることからも、明らかに人間よりもその歴史が古いことが見てとれるわけだ。また地球外生命体がいたとすると、一般にその生命体の歴史は人類の歴史よりも随分長い確率が高い。なぜなら宇宙の150億年の歴史に比べて人間のたかだか何万年という歴史は極めて短いスパンでしかなく、同時期に他の生命体に出会った場合、相手の生命体は人類よりも短いスパンの歴史を持つよりも長いスパンを持つパターンの方が遥かに多いからである。よって地球外生命体がいたとしたらプレデターのように私達人類の科学力の方が劣っている確率の方が高いわけで、その意味では地球に来訪される方が圧倒的に起こり得るのである。ちなみにプレデターとは捕食動物という意味であって、種族名ではない。

野蛮でありながら女子供は攻撃しない、など理性的な一面を持つなど人間と似たところが多くあるプレデターだが、プレデターをプレデターたらしめる技術、生態とはどこにあるだろうか。真っ先に思い浮かぶのは技術的な点では、①光学迷彩、生態に着目すれば②赤外線が見える眼である。

 

プレデターの凄い技術 光学迷彩

光学迷彩という言葉が使われ始めたのは、『攻殻機動隊』に登場する熱光学迷彩というワードが発端らしい。(なにかと『攻殻機動隊』はSF用語の発端になったりする)

『プレデター』にもあるように光学迷彩とは、自身の背後の映像を身体の前側に投影し、対象を透明化する技術である。カメレオンやイカなど、自然界に生息する生物達は擬態という技術を持ち合わせていることがあるが、原理のシンプルさとは反対に今の科学技術で実現させるのは難しい。しかし現実にも、光学迷彩の開発は着実に進んでいる。日本の光学迷彩の研究で有名なのは、東京大学の稲見教授だ。

プレデターが持つ光学迷彩の精度を実現するのは今の時点では勿論まだ不可能だが、稲見教授が開発した光学迷彩は、結構凄い。いや、普通に凄い。

(写真は東京大学先端科学技術センターより引用した。)基本的な原理はシンプルで、要は背景の映像を正面に投射すれば良い。入射した光を散乱させずに真っ直ぐ反射させる再帰性反射材という素材を用いている。プレデターの光学迷彩も同じような原理を用いて、背景の光情報を前面に出力しているのだろう。しかしこの場合、輪郭はどうしても残って(見えて)しまう。なぜなら輪郭部分は映像を投射させるだけの表面積が無く、背景と同化させることが出来ないからである。この点はプレデターも苦労したみたいで、『プレデター』の光学迷彩はプレデターを完全に見えなくさせるものではないことが映画を観てみるとよく分かる。

プレデターの変わった眼 赤外線で全てを見る!!

むしろこちらが本題だ。プレデターをプレデターたらしめるもの、といえばやっぱりこの赤外線の視野だろう。これは『ザ・プレデター』でも引き継がれている特性で、シュワちゃんに泥を塗らせる羽目にさせた、とにかく厄介な眼である。

プレデターの眼はこのように温度で周囲を感知する。赤外線が見ることが出来るため、このような視界になるのだが、ではなぜ赤外線を見ることが”温度を見る”ことになるのだろうか。

順番に説明していこう。まず我々が普段見ている光というのは波である。たとえばテレビを観ているときなら、テレビから発せられた光が波として伝播し、眼の網膜まで光が伝わると神経がそれをキャッチし脳を介して目の前に映像を投影するわけだ。赤色、青色と様々な色が身の回りにはあるが、これらの色の違いは物理学的には波の横の長さで決まる。波が短ければ青色、長ければ赤色に見えるわけだ。

それでも人間は全ての色を見ているわけではない。赤すぎる光、青すぎる光、つまり光の波の長さが長すぎたり短すぎたりすると人間には見えなくなる。このように人間が見える光の色には限界があり、見える光の範囲のことを可視光と言う。赤外線は可視光領域にはない光のことであって、人間には当然見えない。だからこそ通信手段等にも用いられるわけだが、他にも良い性質がある。

(アピステ株式会社より赤外線サーグラフィの原理のページより引用)

全ての物体からは赤外線が発せられている。自然界の物体は、その温度に関係した光を常に出しているのだが、温度が低くなると可視光は出さなくなってしまう。しかし赤外線の場合は上のグラフにあるように、温度が高いもの、低いもの問わず赤外線は放射されている。

よって赤外線の放出量からその物体の温度を導出することができる、というわけだ。赤外線の放出量から具体的に温度を出すためにはシュテファン・ボルツマンの法則、ウィーンの変位則、プランクの法則などを使っていく必要がある。ここでその導出法について解説するのも面白そうだが、5万字くらいの記事になってしまいもはや誰も読まなくなってしまうのでここでは回避することにする。

要は赤外線サーモグラフィーを目につけたような生態構造をプレデターはもっているというわけだが、「赤外線の眼を持っている」というだけで幾らか面白い事実が分かる。

まず第一に住んでいた星はいくらか涼しかったはずだ。なぜなら原住星が暑いと、まわりの物からはバンバン赤外線が放出されるためプレデターにはたまったもんじゃないからだ。人間の目に例えると常時身の回りのモノや友達がバンバン光ってるみたいなものだ。友達が常に光っているような状態では眼は役に立たないので、住んでいた星の温度は比較的低いことが言える。

次にプレデターの獲物は相対的にプレデターと比べて暖かいことも分かる。これは映画にもあるようにプレデターは獲物が暖かくなければ見つけることがそもそも出来ない。シュワちゃんが泥を塗ってプレデターからかい潜っていたことを思い出すと、プレデターが食す動物は体温が比較的暖かい恒温動物であったことが推測される。

という2点である。光学迷彩のこともまとめると、プレデターは高度な科学力を持つ戦闘民族で、自身の星と同じような環境の星に降り立ち、狩りを行う宇宙人であるということが結論としていえるわけだ。(そう、プレデターはほぼサイヤ人と同じである。)

 

 

‥おおっと、こんなことを書いていたら『ザ・プレデター』10/4までではないか。間に合うかこれ‥うーむ、Looks like I ain’t got time to bleed‥!

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